つま先の擦り減りは◯◯で解決!
横浜店 2022年01月08日
こんにちは。横浜工房の眞山です。
三が日が過ぎた頃からクリアランスセールも少しずつ落ち着いてきて、バタバタしていた工房も日常の状態を戻し始めています。
クリアランスセールで新たに靴を購入した方もいるかと思います。
「靴を買って履き下ろしたばかりなのに、つま先が、みるみるうちに擦り減ってしまい困っている。」
そんなお悩みを持った経験はありませんか?
つま先の擦り減り防止に、オススメのリペアがあるので紹介します。
レザーソールには必須の“トゥスチール”
先端に付いている銀色の金属製の部材のことを、トゥスチールと言います。
レザーソール(革素材の靴底)はラバーソール(ゴム素材の靴底)にくらべて柔らかいので、削れやすく擦り減りやすい素材です。
つま先部分に金属製のトゥスチールを装着することで、擦り減りを予防し、悩みを解決してくれます。
トゥスチールの残念なポイント
まずはトゥスチールを取り付けるにあたって、残念なポイントもあるので解説します。
・音がする
蹴り出しの力が伝わる、つま先部分に堅い金属製のパーツを取り付けるので、歩き方によってはカチカチと音がします。
ちなみに私の場合は音がしません。音がするか、しないかは個人差があります。
職種や使用するシーンでは、音がわずらわしく感じる方もいるかもしれません。
・滑る
歩行の蹴り出す時に、つま先に取り付けた金属製のトゥスチールは滑る場合があります。
これも個人差があると思いますが、私の場合は滑ると感じたことはありません。
・床にキズが付く
土やアスファルトなら気にしなくても良いと思いますが、大理石や木製などの床の場合はキズが付いてしまいます。
・費用がかかる
修理屋に出す場合はもちろんですが、自分で部材を購入して取り付けるにしても、多少の費用がかかります。
お店によって費用は異なります。
当工房では¥4,730(税込)になります。
少し大きめのサイズを履いていたり、つま先が長いロングノーズのデザインの物だったり、蹴り出すチカラが強い方が音が鳴りやすく、滑りやすい傾向にあるようです。
私は音が鳴ったり滑ったりしないので、何も気にならないです。
気になる方はよく考えてから、取り付けた方がいいかもしれません。
トゥスチールを付けるメリット
トゥスチールのデメリットを解説することによって、取り付けることに不安を感じた方もいるかと思います。しかし、デメリットを踏まえても私はトゥスチールを付ける派です。
・つま先の擦り減り防止
新しい靴は、“反り返り”が付いていないので、新品の状態こそ最もつま先が削れやすいです。
レザー素材より硬く、強度がある金属製のトゥスチールを取り付けることにより、レザーソールの擦り減りを防止してくれます。
・靴の寿命が伸びる
トップリフト(カカトのパーツ)の交換はできますが、つま先の交換は簡単にはできません。
つま先の削れを放置し続けると、最終的にはオールソール交換(靴底の全面交換)しか修理の手段がなくなってしまいます。
オールソール交換はできる回数が限られていることと、修理の中では1番高額な修理内容になるのでコストもかかります。
つまり、つま先の削れは靴の寿命に繋がります。
・ハーフラバーの剥がれ防止
ハーフラバー(靴底の前足分に貼るゴム)を貼ってしばらく履くと、つま先部分だけが削れたり、ラバーが削れて薄くなり剥がれてきます。
そういう状態だと、ハーフラバーの役割であるソールの保護ができなくなっています。
このようにハーフラバーとトゥスチールを組み合わせることにより、ハーフラバーがつま先から剥がれてくるのを予防することができます。
トゥスチールを付けるタイミングは、「少し履いて、返りがついてから取り付けた方が良い。」という考え方もありますが、私は履き下ろす前にトゥスチールを付けるのがベストなタイミングだと考えています。
なぜなら、新品の状態が1番つま先が削れるからです。
レザーソールのまま履き下ろすと想像以上につま先は削れていきます。
私はそれが嫌なので履き下ろす前に取り付けてしまいます。
ご参考になれば幸いです。
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