マルジェラにもハーフラバーは貼れるの?
横浜店 2021年09月18日
こんにちは。横浜工房の眞山です。
本日は少し珍しいデザインの靴の修理事例をご紹介します。
雑誌などで足袋(タビ)型の靴を見かけたことありませんか?
ここ数年で人気が上昇し、お洒落さんにはマストアイテムになっている、Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)のタビ型の靴です。
日本の伝統的なタビからヒントを得て作られたタビシューズは、今となってはマルジェラの定番アイテムとして定着しています。
【メゾン・マルジェラとは】
メゾン・マルジェラはベルギー出身のデザイナーのマルタン・マルジェラによって、パリで設立されたファッションブランドです。
創立者のマルジェラはファッションの名門大学を入学しデザインの基礎を学び、1989年にパリで発表された彼のデビューコレクションでは、今までのァッションを否定するかのような破壊的なスタイルを提案し、話題になりました。
【4隅を糸で留めた、カレンダータグの意味とは?】
マルジェラの商品に付いている数字ラベル、気になりませんか?
マルジェラのブランドタグは0~23の数字が並んだ、ラベルの4隅を糸で留めただけの簡易的なものです。
簡単に取り外すことができ、ブランド名の記載もありません。このようなブランドタグが生まれた背景には、「ブランドネームではなく、服そのものから価値を感じて欲しい」というマルジェラの想いがあったそうです。
このブランドタグはカレンダーのように見えることから「カレンダータグ」と呼ばれています。
カレンダータグには意味があり、〇で囲われた数字はそのアイテムが属するコレクションラインを表しています。
0 手仕事により、フォルムを作り直した女性のための服
0 10 手仕事により、フォルムを作り直した男性のための服
1 女性のためのコレクション
3 フレグランス
4 女性のためのワードローブ
6 レディースウェアライン
8 アイウェア
10 男性のためのコレクションライン
11 アクセサリー
12 ジュエリー
13 オブジェと出版物
14 男性のためのワードローブ
22 シューズ
「あれ?全部に意味は無いの?」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、意味の無い番号もあります。
以上がカレンダータグの意味です。
靴修理の話から少し脱線してしまいましたが、そろそろ本題に戻ります。
【タビ型なのにハーフラバーは貼れるの?】
タビの形をしているので、つま先が二股に割れています。こういう特殊な形にもハーフラバーソールが貼れるのか質問をいただくことがあります。
答えは「はい。できます。」
今や定番化した修理なので、焦ることはありませんが、このタビシューズが発売された当初、靴修理の職人は頭を悩ませました。
「さてどのように修理をしよう?」
私もその一人でした。
【修理ってどうやってるの?】
修理を依頼した後、大切な靴がどのように修理されているか気になったことはございませんか?
ここからは実際の修理工程をご覧いただこう思います。
①ハーフラバーを貼る接着面を機械を使って少しだけ削り、表面を荒らしていきます。
②表面が荒れたソール(底面)とハーフラバーに接着剤を塗って乾かし、貼り付けます。
③張り付けた後、コバ(側面)を削って均していきます。
④ならした後は黒いインクも削れ、地の色が出てきます。
⑤黒のインクを塗り直して、ワックス掛けをすれば完成です。
22に◯なので、シューズっていう意味ですね。
ハーフラバーソール (タビ加工有り)
¥5,390~
2週間〜
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