Meister interview vol.16 〜 THE LOUNGE by Brift H 林田直樹さん 〜
2021年06月07日
革靴、皮革製品や靴磨き、ファッションなどに精通している
プロフェッショナルな方々を、M.MOWBRAYのシューケアマイスターがインタビュー。
お仕事の内容、こだわりや人となりについてご紹介していく企画です。

今回は、北海道で初めて開かれた靴磨き専門店
「THE LOUNGE by Brift H(ザ・ラウンジ バイ ブリフトアッシュ)」の代表職人、林田直樹さんにお話を伺いました。
靴磨き職人 林田直樹さん
東京 青山にある靴磨き専門店、「BriftH」の札幌店、
「THE LOUNGE by Brift H」で代表職人を務める。
2020年、銀座三越にて行われた「靴磨き選手権」では、
数多くの強豪の中から見事本戦出場を果たし、セミファイナリストとしてその実力が高く評価された。
また、靴修理、他革製品の磨き、
シューケア用品販売、中古靴販売のほか多数のイベント企画など、
靴磨きの枠にとらわれない幅広い分野で活動している。
|今のお仕事に就いた経緯を教えて下さい。
旭川市の古着屋さんで「REDWING」のブーツを購入し、靴磨きを始めたのがきっかけです。
最初は革靴を買っては磨き、買っては磨き、
と趣味として楽しんでいたところ、
店舗(= 「THE LOUNGE by Brift H」 )の存在を知り通うようになりました。
しばらくして、副業として靴磨きを行っていた際に、
当時店舗に在籍していた職人が退職するということを知りました。
その後「Brift H」代表の長谷川からのお声がけもあり、
今の札幌店を担当しています。
|靴磨きの技術は、独学で身につけたのでしょうか?
「Birft H流の靴磨き」は、 「THE LOUNGE by Brift H」 で当時開催されていた
ワークショップに参加して自分なりに身につけましたね。
|本格的に職人として靴磨きを続けることになったきっかけはありますか?
振り返れば、2018年の「靴磨き選手権」に出場したことかなと。
この大会に出場したことによって
「自分の道はこれかもしれない」と強く思ったことを覚えてます。
|職人を続ける中で、やりがいを感じる瞬間は?
月並みですが、やはりお客様に喜んでいただけることです。
「靴磨き」自体、技術の追求には終わりがなく、非常にやりがいがあります。
しかしお客様との出会いや、
信頼関係を育んでいくことには、ことさらやりがいを感じますね。
|その中でも印象に残っているお客様との出会いがあれば、
ぜひお話を聞かせてください。
お客様は実に様々な理由で当店に靴をお持ち込みになられます。
たとえば、新郎さんが「結婚式の時に履きたいです」とか、
学生さんが「これから勝負の面接なんです」といった具合です。
もちろん理由に関わらず、一足一足、丁寧に磨いておりますが、
中でも印象に残っているのは「亡くなった母の靴を磨いてほしい」というご依頼でした。
私自身、早くに母を亡くしていたので、お客様の想いに胸を打たれましたね。
そのときばかりはいつもより少しだけ、気持ちを込めて磨かせていただきました。

|林田さんのお店では靴磨きの枠にとらわれず、
様々なジャンルのアイテムを取り揃えていますよね。
シューズのオーダー会、ジャケット、腕時計、靴下、財布、リングなど、
さまざまな商品たちを取り扱せていただけるイベントを定期的に開催しています。
「身だしなみ」や「ファッション」に関わるようなイベントを行うことで、
そこから靴磨きにも興味を持っていただければと思っています。
|これらのアイテムのイベントを行うこととなったきっかけは?
正直、北海道ではまだまだ靴磨きを習慣にしている人は少ないと感じていて。
「靴磨き」という文化、習慣を北海道に広げることにもまた、やりがいを感じますね。
靴磨きに興味を持ってもらうためにも、積極的に取り組んでいます。

どのオーダー会も人気で、多くのファンが集う。
|リモートワークやカジュアル化の波で、
革靴を履く機会自体も少なくなってきています。
そうですね。
ただ、時代の流れを見ているだけではなく、日々なにかできることがないかを模索しています。
最近は札幌駅付近でも一番主要な地下道である、
「札幌地下歩行空間」でのイベントもスタートさせました。
革靴の良さ、靴を磨きながら長く使うことの良さ等を伝えています。
興味を持ってくださる方を、少しずつ増やしていき、
「いつか北海道を足元から輝かせるぞ!」というモチベーションで日々活動しています。
|今後さらに挑戦したい取り組みがあれば、ぜひ教えて下さい。
「教育」の分野に挑戦してみたいです。
「靴磨き」を通して物を大切にすることの大事さや良さ、
また、この仕事から学んだ価値観などを、
学校等で話させていただいたり、ワークショップを開催したりすることで伝えていく。
そんな取り組みをしてみたいですね。
靴磨きを文化、習慣として伝えようと活動している林田さん。
時代の流れに合わせて、
さまざまな角度や切り口から魅力を伝えようと活動している姿が印象的でした。
今回の記事で興味を持たれた方は、
下記より店舗詳細を見て、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
靴磨きや修理は、郵送でのご依頼も可能とのことですので、
北海道にお住まいでない方も林田さんの磨きを体感することが出来ますよ。
次回のインタビューもお楽しみに。
