キズがついた鏡面を復活させる方法
横浜店 2020年12月11日
こんにちは、横浜工房の小坂です。
先日の「ハイシャイン道場」イベントでも大盛況、
連日お問い合わせも多くいただいている「ハイシャイン(=鏡面磨き)」について。
コツを掴むまでは仕上げるまでもすこし大変ですが、
仕上げてからもまた一難。
ピカピカの鏡面はスレやキズが目立ちやすくとっても気になります…。
そこで、今回はお手軽に鏡面を復活させる方法をご紹介いたします。
手順1:ホコリ落とし
M.MOWBRAY×SANOHATA BRUSH 手植え 山羊毛ブラシ
まずは、鏡面を作り直す上での失敗を避けるために、ホコリやチリを払っておきます。
鏡面を荒らしたり、ブラシによる凹凸を作らないために、
山羊の毛で作られた柔らかいブラシでブラッシングをしていきます。
M.MOWBRAY×SANOHATA BRUSH 手植え
のシリーズは、ひとつひとつが職人の手作業によって作られている刷子。
細く柔らかな山羊の毛は抜けやすいですが、
手間をかけて手植えという製法をとることで、抜けづらく丈夫な仕様にすることができます。
手順2:キズによる凹凸を均す
M.MOWBRAY ハイシャインプライマー
ホコリを除去したら、ぶつけたり、擦れたりして、
鏡面にできてしまったキズや凹凸を慣らしていきます。
定着力、凹凸を埋める力に秀でているハイシャインプライマーを使用することで、
多少のスレや凹みであれば容易に埋めることができます。
プライマーを指に少量とり、塗り込んでいきます。
ワックスをとってから一番最初に指を置いた場所は、ワックスが最も乗りやすいです。
「指にとったワックスは凹凸を一番埋めたいところに置く」
を意識しながらてから指を動かすと、非常に効果的です。
③鏡面を整える
M.MOWBRAY PRESTIGIO トラディショナルワックス
指塗りで、ある程度均一になったら次は鏡面を元どおりに近づけるために仕上げます。
基本の手順は通常の鏡面磨き同様です。
クロスを指に巻いて、水で湿らせ、
柔らかいワックスをとり、薄く、優しく重ねていきます。
(鏡面磨きの方法についてはコチラ)
ある程度鏡面の膜ができて、指がスルスルと動くようになったら、
“すこしだけ力を入れて”ワックスを押し込み、
キズによる凹凸を埋めるように意識すると、
より均一に、綺麗な鏡面を復活させやすいです。
④仕上げ
クロスを綺麗な面に変え、
適度に水気を切って湿らせた状態にしたら、
「触れているか、触れていないか」くらいの圧力で、
縦方向に指を手早く動かし、仕上げて完了です。
Before
After
最後に
プライマーの強い定着力を応用した仕上げ直し。
この方法を使えばある程度のスレ、凹みであれば鏡面を復活できます。
しかし、リカバリーできる範囲にも当然限界があります。
そのため今回紹介した方法はあくまでも”応急処置”的なテクニックになります。
M.MOWBRAY ワックスクリーナー
また、継ぎ足し続けた鏡面が革にとって悪影響となってしまう場合もあります。
塗り重ねたワックスを手早く落とすためのワックスクリーナーを使い、
最低でも半年に一度は、鏡面をリセットし、クリームによる栄養補給も行なってあげてください。
<今回のBLOGで紹介した商品>
M.MOWBRAY×SANOHATA BRUSH 手植え 山羊毛ブラシ
M.MOWBRAY ハイシャインプライマー
M.MOWBRAY PRESTIGIO トラディショナルワックス
M.MOWBRAY ワックスクリーナー
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