意外と知らない?防水スプレーの基本【前編】~性質を知る~
こんにちは。大阪工房のさおおです。
昨日は、昼過ぎからずっと雨が降っていました。
冬の大阪では、梅雨時期に比べて頻度が少ないといっても雨は降ります。地域によっては雪の対策も必要になる季節です。
雨や雪などから大切な靴や鞄を守るため、防水スプレー(撥水スプレー)は心強いアイテムです。
なんとなく使っていても、水を弾く力を与えてくれる防水スプレーですが、性質や使い方を正しく知っていただければ、その効果を最大限発揮させることができます。
そこで、今回と次回のブログでは、防水スプレーの性質と使い方をお伝えしたいと思います。
このブログでは前編として、防水スプレーの性質を。
次回の後編では、防水スプレーの正しい使い方をご紹介します。
防水スプレーには2つのタイプがある
防水スプレーには、大きく分けて2つのタイプがあります。
フッ素系樹脂タイプとシリコン系樹脂タイプです。
それぞれの主な特徴をまとめます。
【フッ素系樹脂】
・成分が繊維にくっついて、水分や油分を弾く
・素材の表面を完全にコーティングするわけではないので、革などが持つ通気性が損なわれない
【シリコン系樹脂】
・素材の表面をシリコンで覆い、水分を弾く効果を出す
・油分は弾きにくい
・素材の表面をコーティングするため、通気性が下がる
同じ防水スプレーでも、このような違いがあります。
革靴に使う防水スプレーは、通気性の良さをキープしつつ、水を弾く力を与える【フッ素系樹脂】タイプがおススメです。
防水効果はどれくらい持続する?
一度防水スプレーを吹き付けた靴や鞄は、その効果が何日くらい持続するか?
気になるところだと思います。
素材に定着した成分は摩擦などで少しずつ落ちていくため、雨に降られなくても、効果は少しずつ弱まっていきます。
また防水効果は、スプレー後に使用や着用をしていなくても、時間の経過とともに弱まってしまうものでもあります。
靴などは着用の頻度や使用状況によりますが、持続期間は長くて1週間ほどと言われています。
弊社で取り扱っている防水スプレー、M.MOWBRAY プロテクターアルファを使って検証してみたいと思います。
M.MOWBRAY プロテクターアルファ ¥1,650(税込)
M.MOWBRAY プロテクターアルファは、フッ素系樹脂タイプの防水スプレーです。
皮革製品だけではなく、合成皮革や布地など幅広い素材に使用できる優れモノです。
(爬虫類皮革など、一部使用できない素材もあります)
向かって左側は、プロテクターアルファを吹き付けてから10日間が経過した靴。
右側は吹き付けてから30分経ったものです。
両方に水をかけてみます。
スプレーしてから30分後の右側の方が、水を強く弾いていることが分かります。
それと比べると、10日間経過している左側は、水の弾き方が弱いです。
スプレーをしてから10日間、特に着用せずに置いていただけなのですが、時間経過とともに防水効果は落ちてしまっていました。
革靴に防水スプレーを使うとき、水を弾く効果を最大限に発揮させるには、着用30分前くらいを目安に使っておくと良いです。
スプレーしてから30分経っていないと、防水の成分が定着していないので、その点もご注意ください。
防水スプレーの性質を知る
防水スプレーの性質についてまとめます。
・防水スプレーには、フッ素系樹脂タイプと、シリコン系樹脂タイプの2種類がある
・通気性がある素材に対応しやすいのは、フッ素系樹脂タイプの防水スプレー
・防水スプレーの持続期間は長くても1週間くらい
いかがでしょうか?
この性質を知っておけば、防水スプレーを選ぶとき、使うときに役立ってくれるはずです。
次回の後編ブログでは、防水スプレーの正しい使い方をご紹介します。
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