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【前編】その擦りキズはキズなのか?

こんにちは。大阪工房のしおりです。 

私が靴磨き(=シューケア)を始めた頃、つま先の擦れ跡を綺麗に仕上げられなかったことが何度かありました。

綺麗に磨くことができなかったのは、擦れ跡の正体を、私が正しく把握できていなかったからです。

「つま先の擦れ跡は革の表面についた傷」と思って対処していたのですが、実はそう単純ではなかったのです。

 

今回と次回のブログでは、つま先の擦れ跡の正体と、その対処法をご紹介します。

今回は前編として、つま先の擦れ跡の正体をお伝えしたいと思います。

 

 

つま先の擦れ跡は傷なのか?

つま先の内側は擦れ跡がつきやすい部分です。

こちらの靴は、擦れた跡がかなり目立ってしまっています。

革にうっすらと傷がついてしまったように見えます。

浅い傷であれば、色付きの靴クリームを塗ることで目立たなくなるはずです。

 

そこで、黒の靴クリームを塗ってみました。

いかがでしょうか。

最初の状態よりは綺麗になりましたが、擦れ跡はまだ気になります。

 

 

この擦れ跡の正体は?

実は、この擦れ跡の正体は、革の表面に付着したゴムです。

なぜ、革にゴムが付着するのか?

不思議に思うかもしれません。

これは、片方の靴のヒール部分に使われているゴム素材がこびりついてしまったものです。

よほど意識しないと気付かないのですが、つま先の内側は、歩いているときに逆足のヒールがぶつかっています。

そのとき、ヒールに使われているゴム素材が、逆足のつま先の内側にこびりついて汚れとなってしまうのです。

 

先ほど、黒のクリームを塗っただけで十分に綺麗にならなかったのは、この汚れが残っていたからです。

では、この汚れはどうすれば落ちるのか?

後編のブログにて、その対処法をご紹介します。

 

 

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