革靴のカビ予防には専用クリーナーを
こんにちは。二子玉川工房の寺田です。
「しばらく履いていない、保管していただけの革靴。
去年は大丈夫だったのに、なんで今年になってカビが生えたの?」
先日のブログ冒頭で触れたラジオ番組にて、歌手の福山雅治さんが話していたことです。
確かに、疑問ですよね。
その後の、福山さんの予想は鋭かったです。
「他の靴に発生したカビの影響を受けてしまったのかも…」
これはかなり可能性が高いと思います。
カビが発生した靴のそばにあった靴、同じスペースに収納していた靴。
これらは、目に見えなくても、すでにカビの菌が付着している可能性があるからです。
そのような状況の革靴には、カビの菌に直接アプローチする予防策をお勧めします。
(カビの発生を防ぐための日常習慣として、お勧めできる方法でもあります)
本格的なカビ予防に必要なもの
カビの菌に直接アプローチするカビ予防には、皮革製品対応のカビクリーナーを使います。
画像の商品は、M.MOWBRAY PRESTIGIO モールドクリーナーです。
・色落ち、シミになるリスクが低い
・カビの菌を抑制する力が強い
・持続力が強い
専用クリーナーを使うメリットです。
消毒用アルコール、キッチン用カビクリーナーなどは、革の色落ちリスクが高く、残念ながら代用をお勧めすることはできません。
カビ予防の手順
最初に、クリーナーを使う前の下準備として、目に見える汚れを落とします。
この作業工程は、前回の記事で解説しています。
ここからモールドクリーナーを使います。
まずは、靴の内部にモールドクリーナーを吹き付けます。(片足あたりワンプッシュ)
次に靴本体です。
以下は、少量でも靴全体に満遍なく吹き付けるため、私がよく実践している流れです。
靴に直接ではなく、空気中にクリーナーをワンプッシュします。
その空間で、逆の手に持った革靴を振ります。
この流れを2回繰り返します。(2回目は靴を逆向きに持つと良いです)
1分ほど置けば、靴表面は乾燥するはずです。
もし1分経っても表面が濡れている場合は、柔らかい布(使い古したシャツやハンカチの切れ端など)で表面を拭いてください。
これでモールドクリーナーを使ったカビ予防は完了です。
高温多湿な6月~9月は、1カ月に1回のペースでこの予防策を取っておくと安心です。
カビは発生させないことがベスト
多少のカビは、発生してからでも専用クリーナーを使ってリカバリーできます。
しかし、一度カビが出てしまった革靴は、カビが再発する可能性が高いです。
「カビは予防が重要」とお伝えしている理由は、ここにあります。
モールドクリーナーを使ったカビ予防は、革靴を愛用している全ての方にお勧めしたい習慣です。
多湿な日本で、皮革製品と上手く付き合っていくために。
今回お伝えしたカビ予防の方法を、活用していただければと思います。