M.MOWBRAYの新作「ミラーワックス」使ってみた感想と使用するシーンについて

こんにちは。京都工房の西澤です。

さて今回は新たにM.MOWBRAYブランドより発売された新ワックス

「ミラーワックス」を使用し、使用感などをご紹介していきたいと思います。

 

定着率が魅力的

定着力ってそもそもどういう力？なのか。

指で下地（ベース）を作る際に、塗っても塗ってもワックスに厚みが出てこなかったり、柔らかすぎて革の上であまり固まらなかったしたことありませんか？

ハイシャイン（鏡面磨き）をするにあたって、下地作りは非常に重要な作業です。

ある程度強い光沢感を出したい場合は、下地にも最低限の厚みが欲しいです。

こちらのミラーワックスを使った印象では「塗ったらすぐ革にくっつく」という感覚がありました。

触った感覚では少し硬めで粘度もあり、正直使用する前から

「これは定着力が良さそうなワックスだな」と感じました。

実際、下地作りでは早く毛穴が埋まり、厚みも早く作ることができるため、ハイシャインを楽しみたい方には非常にオススメしたいワックスです。

 

光沢感が今までのMOWBRAYワックスと違う？

今までMOWBRAYが出していた

トラディショナルワックスやグラサージュワックスは透明感が高くツルっとした光沢感があり、

テクスチャーも柔らかくて伸びが良いタイプでした。

 

一方でミラーワックスは粘度があり、少し硬め。

仕上がりを言葉で表現するのが非常に難しいのですが、トラディショナルワックスやグラサージュワックスは透明感が高く、見た目的にワックスの厚みを感じる印象があります。水晶のように内部まで透き通って見えるような感じです。

ミラーワックスは海のようにワックスの下の層は深海のように捉えることができない深い光沢感があります。

 

文章を書いていても伝わらないだろうなと思っています（笑）

ちなみに写真でも非常に伝わりにくいですね・・・

(写真左：ミラーワックス　右：トラディショナルワックス）

他のワックスとミラーワックスの使い分け

私が普段から使用しているワックスは

・トラディショナルワックス

・グラサージュワックス

の２つです。

そこに新たにミラーワックスが加わり、ハイシャインの幅も広がっていくと感じております。

では実際に私、西澤がどういうときにミラーワックスを積極的に使用していくかを試行錯誤の段階ではありますが、ご紹介します。

 

今のところ、一度のハイシャインで従来のワックスとミラーワックスを同時に使うことが最も多いです。

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〈行程手順〉

①ハイシャインプライマー（凹凸を無くすため）

②ミラーワックス（ワックスの定着の良さを生かして短時間で厚みを出す為）

【クロスに移る】

③ミラーワックス（硬くて強い膜を構築）

④トラディショナルワックスorグラサージュワックスでミラーワックスの層を少し溶かしながら平滑に整える

⑤水研ぎ

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この工程が今のところスタンダードになりつつあります。

個人的にトラディショナルワックスやグラサージュワックスで仕上げた靴はハイシャイン部分の主張をしたいときに使用します。

前途でも述べましたが、真珠のような透き通った光沢感があるため、キラッとしたアクセントを付けれるからです。

一方ミラーワックスを使用するのはプレーントゥやドレッシー過ぎないデザインの靴にハイシャインをするときです。

個人的にプレーントゥの靴は靴全体の一体感があるのが好きなので、ハイシャイン部分だけ浮き上がらせたくないという思いで、深い光沢感のミラーワックスを使用し、全体が馴染む磨き方をしています。

ドレッシー過ぎない靴も同じで、キラッとした厚みを演出できるワックスだとどうしても違和感が出てくるのでミラーワックスで馴染ませるのが個人的には好みの為、このような使い分けをしています。

 

まとめ

最近、ハイシャインを教える機会があったのですが、

その人にはたくさんのワックスを取りあえず使ってもらいました。

ワックスは硬さや光沢感、使用感がすべて異なり、合うワックス合わないワックスが少なからずあります。それを知ってもらうことが上手くハイシャインをする近道にもなります。

今回発売されたミラーワックスはこの一つだけでもハイシャインができるワックスでもあり、局所的に使用できるワックスです。

初心者の方、また経験者の方でもぜひ一度使っていただければと思います。

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