ハンドクリームが靴磨きに使えるってホント?【前編】
横浜店 2021年06月12日
こんにちは。横浜工房の眞山です。
ネットで「家にある物で靴磨き」と検索をかけると「ハンドクリーム」や「ストッキング」がヒットします。
靴磨きを行っている人の中ではハンドクリームを使用する方や、ストッキングを使用してツヤ出しを行っている方もいると耳にしたことがあります。私は靴専用品以外を使用して靴磨きを行ったことがありません。
靴専用クリームとハンドクリームとでは、どう仕上がりが違うのかと、ふと疑問に感じ「だったら実際に比較してみよう」と思いました。
ストッキングを使って検証するのはまた別の日に試してみることにして、今回は「ハンドクリームを使用して靴磨きができるのか?」また「靴専用クリームとハンドクリームとでは仕上がりに違いがあるのか?」を検証してみようと思います。
【使用するハンドクリーム】
みなさんも一度は使用したことがあるであろう、王道のハンドクリームを使用してみます。
靴専用ではないクリームをいきなりアッパー(甲側)に塗るのは、シミなどができてしてしまうリスクが高いのでまずは成分を見てみます。
【ハンドクリームに含まれている成分】
水・ミネラルオイル・ワセリン・グリセリン・水添ポリイソブテン・シクロメチコン・マイクロクリスタリンワックス・ラノリンアルコール・パラフィン・スクワラン・ホホバ油・オレイン酸デシル・オクチルドデカノール・ジステリアン酸AI・ステアリン酸Mg・クエン酸・香料です。
保湿や保油効果を狙った成分なので比率こそ異なりますが、靴専用クリームに入っている成分もあります。
「それじゃあ、靴専用クリームなんていらないじゃん!」と思った方もいるかと思いますが、靴磨きで使用する乳化性のクリームは蝋(ロウ)分が含まれているものがほとんどなので、ハンドクリームと違いツヤが出て立体的な仕上がりになります。
また色付きの靴専用クリームを使用すれば補色効果があるので、付いてしまったキズも多少目立たなくなったり、色の発色がよくなります。
【ハンドクリームで靴磨き】
左足をハンドクリーム、右足を靴用の乳化性クリームを使用して比較します。
ホコリを落としてからM.MOWBRAYステインリムーバーで汚れや古いクリームを左右どちらも除去します。
M.MOWBRAYポンプ式ステインリムーバー500 ¥3,850(税込)
ハンドクリームを塗り込んでいきます。
手に取るとマーガリンのようにヌメッとしていて、一般的な靴専用クリームの感触や質感とはかなり異なります。
今回は見やすいようにアッパーの一番目立つ場所からクリームを塗りましたが、本来はシミになりにくく、またシミになってしまっても目立ちにくいカカトの内側から作業を行ってください。
アッパー全体にハンドクリームを塗り込んでから、カラ拭きをします。
カラ拭き後がこちらです。
特にシミにはなっていません。黒なので目立たないだけなのか、茶系の革だとシミになるかもしれませんので注意が必要です。
第一印象としては、保革はしっかりできているようで、革がしっとりしています。またハンドクリームには香料が入っているので、とてもいい香りがして癒されます。
ただし、いかにもハンドクリームらしいやや甘めの香りなので、そこが気になる方もいるかもしれません。
後編では右足を靴用の乳化性クリームで仕上げ、いよいよ左右で仕上がりを比較してみます。
To be continued…
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