靴を作る 第十三話
みなさまこんにちは。銀座工房の七海です。
「靴を作る」前回は、こちらをご覧ください↓
ダシ縫い作業へ
掬い縫い同様、
糸切れがおきてもほどけないようにロックしながら縫っていきます。
縫い針もすくい縫い同様、テグス(釣り糸)を使用。
掬い縫いで使用したものより細めのテグスを針として使用します。
つま先を自分に向け縫い始めます。
ダシ針に石鹸をつけ、滑りをよくして縫っていきます。
ダシ針を右から入れ
ダシ針を抜くと同時に左から針を入れ、右からも針を入れ
穴の中に2本糸が通っている状態。
ロックするために、左にある輪に糸を通し、両方の糸を引いてロックしていきます。
同じ手順で縫い続けます。
上から見ると、この様な仕上がりです。
糸を引っ張る力、角度等なかなか難しいです。
縫い目の目安は、ウェルトとから浮かないようフラットもしくは、少し沈んでいるくらいが良いのですが、
引きが弱いと浮いてしまいます。
糸目の見えない
ウエスト(ベベル)の部分は1cm間隔で縫っておきます。
ウエスト部分に使用する針はダシ針と異なり、フマズ針を使用します。
ここで、
手縫いで靴の底付けなどをおこなう際、
縫う穴を空けるために使用する針をご紹介
画像左から
掬い針、ダシ針、フマズ針
先の形状、カーブ(角度)など少しづつ異なります。
●掬い針
この中では、1番針の幅がある針です。
●ダシ針
ウェルトの上から刺すので刃の付き方になっています。
●フマズ針
その名のとおり、土踏まず部分を縫うための針です。
ダシ針よりも形はすくい針に近いです。
踏まずを縫うだけでなく、他の部分を縫う作業にも使います。
縫い作業完了
底面はこの様に↓
蓋を閉じていきます
底面、蓋をのりづけ元に戻します。
接着部分両方のりを付け乾いたら、
ハンマーで叩くと跡がついてしまうので
コクリ棒を使用し引っ張るように伸ばしながら接着
踏まずベベル部分はコテを当て整えておきます。
両足蓋をとじ
ダシ縫い作業完了
次回、踵積み上げ作業に入っていきます。