乳化性クリームと油性クリームの特徴
こんにちは。
日本橋工房の岡嶋です。
今日は、お問い合わせいただくことの多いクリームについてのお話です。
タイトルにもある通り、クリームには”乳化性クリーム”と”油性クリーム”と種類があります。
その2つは名前だけでなく、特性、仕上がり、使用感が変わってくるので特徴を紹介したいと思います。
乳化性クリームの主成分は「水・蝋・油」
乳化性クリームの特徴は、革に水分、栄養となる油分を与えることです。
乳化性クリームを使うことで、革のひび割れや乾燥を防ぎ、保護してくれます。
当工房のメニューもすべて乳化性クリームで仕上げる方法です。
「なぜ乳化性クリームを使用するのか」
その理由は、日本橋工房のコンセプトでもある、お預かりする「大切な革靴」のコンディションを整え、長く綺麗に履けるようにすることに特化しているからです。革に適度な水分を与えることで革の繊維がほぐれ、柔軟性のある革に仕上がります。仕上げた後は、履き心地も向上します。
油性クリームの主成分は「蝋・油」
乳化性クリームと違い、水分が入っていないのが油性クリーム。
水分が入っていない分、浸透性は乳化性クリームに比べて落ちますが、艶感の強い仕上がりになります。
油分が多いことから、塗ってから少し時間をおいてブラッシングを推奨することが多いのもクリームの特徴かもしれません。
乳化性クリームのように水分で保湿し、繊維をほぐす方法というよりは、
ツヤを出し、油分で柔軟にし、見栄えを整えることに特化したクリームといえます。
おすすめなクリームの使用方法
両クリーム互いにメリットがありますが、お勧めの使用方法があります。
それは、油性クリームを使用する場合、水分量が多い乳化性クリームで保湿をするという方法です。
水分量が多い乳化性クリームと言ったら、
・M.MOWBRAY デリケートクリーム ¥1,100(税込) [写真右]
・FAMACO1931 デリケートレザージェル ¥3,080(税込) [写真左]
デリケートクリームでしっかり保湿をしてから仕上げるのがポイントです。
乳化性クリームの場合は、仕上げた後に薄く油性クリームを塗布すること。
表面がプロテクトされ、艶やかな仕上がりになります。
いかがでしたでしょうか。
同じ「クリーム」というくくりながらも使用感、効力が変わってきます。
商品を買う前に見分ける方法は、ラベルにある種類という欄を見ること。
種類:乳化性と書いてあるのか
種類:油性と書いてあるか。
皆さまも持っているクリームのご使用の際、
または新たにクリームの購入を考えている際は参考にしてみてください。