カビが生えてもあきらめない~革靴のカビ対策には〇〇が有効です~
こんにちは。
シューケアマイスター工房銀座店のアリノです。
すっかり暖かくなり、街の装いも軽やかになってまいりました。
衣替えの時期、特に多いご相談が…
そう。
カビです。
冬の間しまっていた靴を久しぶりに出したらすごいことに。
全体に白く広がっている、この斑点のようなものがカビです(このタイプは白カビと呼ばれています)。
こちらのALDEN(オールデン)のコードバンシューズはまだ新品ですが、履かずに保管していたらこうなってしまったとのこと。
キレイな靴のはずなのに、ここまでカビだらけになってしまうものなのでしょうか。
・カビの生える条件
カビが繁殖する要素は3つあります。
「温度」、「湿気」、そして「汚れ」です。
温度…気温にして25℃から30℃前後、まさに春くらいから活発に活動します。
湿度…70%前後から、カビにとって好都合な環境に。日本の気候は多湿であり、年間を通して気をつける必要があります。
汚れ…外で履く靴はしっかりお手入れしているつもりでも、革の中に汗を通じて汚れが蓄積していきます。
保湿するための油脂や水分がカビの栄養となってしまうパターンもあるそう。
すなわち、常に空気中に漂っているカビの菌にとって、これからが最も元気なシーズンと言えるでしょう。
・もしカビが生えてしまったら
「カビは菌なんだから、アルコールで除菌したらいいんじゃない?」
とお思いのあなた、ちょっと待ってください。
手指消毒用などで流通しているエタノール系の消毒は、革に大きなダメージを与えます。
色抜けや表面の荒れ、それに油脂をごっそり抜いてしまうので乾燥の原因にもなります。
そのため、革製品の場合は専用のもので作業する必要があります。
おすすめがこちら。
スムースレザー、スエード・ヌバックの皮革製品に生えてしまったカビを取り除き、発生を予防してくれます。
除菌力が高い有機ヨードが主成分で、カビの表面を覆っている細胞膜を壊して除菌するアイテムです。
拭くだけのシートタイプと、ミストのタイプをご用意しています。
クリーニング作業をしたものがこちらです。
というわけで、ばっちりキレイになりました。
作業後は消臭のため5~7日ほど陰干ししてあげるとよいでしょう。
・カビを生やさないためには
カビの原因菌は、常に空気中に存在しています。
では防ぐ手立てはないのかと言うと、そんなことはありません。
絶対ではないですが、保管の仕方を工夫することである程度発生を防ぐことができます。
・保管場所は、湿気の少ない風通しの良い場所を。箱やビニールなどで密閉はNG。
・汚れを防ぐため、定期的なお手入れを。特にホコリが付いたままにならないよう、ブラッシングを徹底する。
・先ほどご紹介したモールドクリーナースプレーを、下駄箱などの保管場所に吹きかけておく。
一度靴からカビが生えてしまうと、本体だけでなくそれを保管していた箱や袋、棚などに活発なカビが移っていることが多いです。
モールドクリーナーはそういった部分の除菌、予防にも効果を発揮しますのでご活用ください。
・さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は革靴のお悩みの中でも今のシーズンに多い、カビ対策のご紹介でした。
シューケアマイスター工房銀座店では、除菌アイテムのご案内だけでなく、お預かりにてカビ除去のクリーニングも承っております。
大切な靴にカビが生えてしまってもあきらめずに、ぜひ我々にご相談ください。
では、また次回のブログでお会いしましょう。
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