【パターンごとにご紹介】革靴が濡れてしまったらどうする?
こんにちは。シューケアマイスター工房 銀座店のナガオです。
さて、
今回のブログでは、最近とくにお問合せや質問の多い、
革靴が濡れてしまったときの対処法についてご紹介いたします。
革靴が濡れた時、
現れる症状のよくある例を4つ挙げると、
①革靴の表面が白くなっている(塩浮き)。
②革靴の表面が波を打ったようにデコボコになっている(銀浮き)。
③少し放置していたらカビが発生した。
④上記のような症状は出ていないが、靴全体が雨に濡れた(そのあと完全に乾燥させた)。
上記のパターンごとに、対処法をご紹介いたします。
①革靴の表面が白くなっている
表面に現れた白いものの正体は「汗の塩分」であることがほとんど。
靴の内側から汗が滲んでいき、
それに含まれる塩分が表面で結晶化してしまい白く見えています。
M.MOWBRAY ステインリムーバーなど革靴用の汚れ落としを使うことで
表面的な汚れが落ちて、白くなった部分もきれいに見えると思います。
しかし、汗は内側から滲んでくるもののため
表面だけでなく、奥の方もしっかりと洗浄する必要があります。
そこでおすすめなのは
M.MOWBRAY サドルソープというアイテムを使った革靴の丸洗い。
洗い方は、下のブログに詳しく記載しております。
革の内側、奥に汗を染み込ませたままにしておくと
革が固くなり、ひび割れの原因になることもあります。
塩浮きなどの症状が出ていなくても、定期的に丸洗いして
もっちり柔らかい状態を保っていただくと革靴は長持ちしやすいです。
②革靴の表面が波を打ったようにデコボコになっている
これは、水に濡れた革が乾くタイミングで
革の中に溜まっていた汚れなどが表面に浮き出てくるトラブルで、
「銀浮き」と呼ばれています。
銀浮きが起きてしまった靴は、
靴磨き用のクリーナーや靴クリームを使っただけではなかなか綺麗になりません。
銀浮きが起きてしまった革靴を綺麗にするためには、水を使う必要があります。
その方法は、下のブログに詳しく記載しております。
銀浮きは個人で対処しようとしても
なかなかうまく戻ってくれないことが多いです。
そんなときはぜひ、お早めに工房までご相談ください。
銀浮きが発生している状態で放置していると、
どんどん改善が難しくなります。
③少し放置していたらカビが発生した
カビは 高温・多湿・汚れ が大好きです。
靴を保管している下駄箱は風通しが悪いことが多く、湿気が溜まりやすい場所なので、
放っておくとカビが繁殖してしまう可能性が高いです。
カビ対策、予防には
M.MOWBRAY Prestigio モールドクリーナーがおすすめです。
革には優しく、カビは徹底的に
除菌してくれる優れもの。
カビ対策・予防としておすすめの方法は、下のブログに詳しく記載しております。
カビが発生して長い時間が経ってしまうと
カビの根が革を変質させてしまい、黒い斑点、凹みになってしまうことがあります。
こうなると改善が非常に難しいため、カビが発生する前から
早め早めの対策をおすすめいたします。
④上記のような症状は出ていないが靴全体が雨に濡れた
塩浮き、銀浮き、カビが発生していなくて一安心…。
しかし、革に染み込んだ水分が
革にもともと含まれていた水分、油分と一緒に抜けてしまい、
乾燥しやすい状態になっているかもしれません。
乾燥した唇を舌で舐めて濡らすと、
より乾燥して剥がれてくるようなもの。
リップクリームでの保湿と同じく、革にも保湿ケアが必要です。
一度汚れ落としした上で、保湿ケアを行うことがおすすめです。
保湿クリームは種類がいくつかございます。
それぞれの特徴、使い分けは下のブログに詳しく記載しております。
今回はパターンごとの対処法をご紹介いたしましたが、
全てのパターンが同時に発生する場合もございます。
個人での対処が難しい時、不安がある時は
ぜひ工房スタッフへご相談ください。
1週間ほどのお預かりでキレイに仕上げることができるかもしれません。
ご来店を心よりお待ちしております。
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