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vol.34 〜Chett 大平 雄太さん〜

革靴、皮革製品、靴磨きやファッションなどに精通しているプロフェッショナルな方々を、M.MOWBRAY認定のシューケアマイスターがインタビュー。

お仕事の内容、こだわりや人となりについてご紹介する企画です。

インタビューにご協力してくださったのは、Chett 大平 雄太さん

 

Chett |大平 雄太

東京都中井で中古靴・靴磨き・靴修理 Chettを開業。

野球・古着・アメカジ・カメラからメンテナンスの世界に。
お気に入りの靴はホワイツブーツの10年モノ。

 

 


|「現在の仕事」について聞かせてください

現在はChettにて中古革靴販売と靴のメンテナンスが主な仕事内容で、百貨店等にて靴磨きイベントも積極的に行なっております。

小学3年生くらいから高校3年まで約9年間ほど野球をやっていて、その時に道具を綺麗にする事が結果に繋がることを教わり、スパイクやグローブなどを綺麗にするのが日課となり、いろいろなメーカーや仕上がりの違いなどにも拘り熱中してケアをしていました。

 

 

 

その後は古着とかアメカジファッションが好きになった影響もあり、その中でも特に靴が好きだったので、履いたり調べたりと熱中し、更にエイジングや長く使うにはどうしたらいいかなど、ファッションとのつながりも感じてのめり込みました。

そこから鏡面磨きの世界なども知って、ケアすることにも楽しさを感じ、そして何よりも靴を磨くと綺麗になることはもちろん、お客様が物を大切にする意識が生まれたり、綺麗な靴を履くことで印象が良くなり出世に繋がったり、恋人ができたり、ポジティブになったり、明るくなったり、自信を持てたり、靴を見た人へまで繋がったり…書き出すとまだまだいっぱいありますが、靴を磨くという一動作にこんなに幸せが隠れていたんだと気づいた時にはもう仕事にするしかないなと思いました。


|お客様の喜ぶ顔がやりがい

やっぱりお客様の喜ぶ顔を見ることが、一番のやりがいですね!

ありがとう!と言われたり、喜んでくれるのを見るとこのためにこの世に生まれてきたんじゃないかなと錯覚するくらい嬉しくなってしまいます。


 

|クリエイティブの経験も

学生時代の卒業制作で作った椅子ですが、当時、課題等で追われている中で、木を切ったり、塗装したり試行錯誤して無我夢中で作り上げたので非常に思い入れがあります。

当時出来た際にはいつか自分のお店を持った時に使えたらいいなと思っていたので、現在お店の前に置いて使っているのも非常に感慨深いです。

Chett店前に置いてあるのでぜひ座ってみて下さい!

 



|10年モノのホワイツブーツ

自分のルーツは古着やアメカジファッションが好きな所からきて、靴はワークブーツからきていると思います。

特に古いものはファッションだけでなく、カルチャーなどにもとても影響を受けており、昔やっていたディティールなどに惹かれてしまう事が多いです。

特に好きな靴のブランドはこれっていうものはないですが、形や雰囲気などを重要視して選ぶ事が多いので、このモデルが好きっていう感じになっちゃいますね。

最近は珍しいものに惹かれてしまったり、人と被らないものとか、これ履いてみたいって思わせてくる靴が好きです。

特に思い入れのある靴は20歳ごろに買ったホワイツブーツですかね。

サイズもわからず、売っている所もわからなかったので、ネットで新品を買いました。

今思えばサイズが全然違いましたが、当時はピッタリだと思ってずっと履いていました。

インソール使ったりして試行錯誤して10年ほど経った今では自分の足形へと成長し、ビスポークのようなフィット感へ生まれ変わりました。

買った当時はどこ行くのにもこのブーツを履いていたので(海外旅行や山登りの際も)もの凄い思い入れがあり、最終的には棺桶に入れて欲しい靴の一つでもあります。



|大平流、靴磨きの流儀

 

 

靴磨きに熱中し始めた頃、ネットで見て感動した鏡面磨きをなんとしてもできるようになりたいと、マネしてやってみましたが、できないのが悔しくて、寝ずに1日中同じ靴を磨き続けて、それでもできなかった際に何をするにも引きずってしまった事もありました。

今になってあの経験が活きているので、良い思い出ですが。笑

現在、ケアに関しては、細かい部分や、短い時間ではケアできない箇所等も見逃さずしっかり時間をかけてケアする事を心がけています。

ケアに関して、色々な情報が飛び交っていたりなどしますが、基本的には自分が経験していない事は伝えたりおしえないようにしています。

自分がわからないのに、情報だけを元にお客様へ伝えるのは失礼ですし、経験値が足りない状況で、何かあったときアフターフォローなどもできないからです。

鏡面磨きが特に自分の中で、影響が大きく、人と同じようにやろうと思っても、その人の指の大きさや利き手、癖、手の厚み、体温、力の入れ方、汗の量、性格、室温、時間、それと靴の形や革質…などあげればキリがないですが、この一つ一つによってやり方が人それぞれ違うと思いました。

またそれがきっかけでのめり込んで自分にあった磨き方を探す旅に出たという楽しさもありました。

大枠は教えることができても、本質は自分で探し出す事が鏡面磨きには必要で、そこも鏡面磨きの魅力だなぁと思います。





|おすすめのアイテムは?


おすすめのシューケアアイテムはミラーフィニッシャーです。

まず、鏡面の仕上げに使うという斬新なアイテムという所も然り、目で見てわかりやすく仕上がりが良くなりますし、大きなミスも出にくい所です。

あとは鏡面磨きに興味を持つきっかけにも大きく貢献している商品だなと思っています。

できなくて諦めたり、鏡面磨きが嫌いになった人にも使ったら好きになってもらえたり、ただ仕上がりが良くなるというだけじゃない、靴磨きが好きになる要素がある所、最近磨いていない方もまた磨いてみようかなと思わせてくれる所もまたいいなぁと思います。

オススメです。使ったら鏡面磨きが好きになりますよ!

 

 

ミラーフィニッシャーは、 あえてワックスを乗せる感じとは逆を行って、引きを持たせて艶をあげる所や艶部分の曇りを取ってくれるイメージで仕上がる所、そしてその仕上がりスピードの速さかなと思います。

引きのある特性を活かすとグラデーションも作る事ができたり、今まで難しかったお客様自身での鏡面直しにも使えたり、また厚塗りせずに艶を出すこともでき、従来のポリッシュワックスとは一線を画する効力を持ったアイテムかと思います。


 

ハイシャインプライマーは定着させるのが早く 下地時点での平滑性を上げるのも早く、そして綺麗に仕上がる点が良いですね。 鏡面磨きを行う時に下地の綺麗さは重要視しているので、そんな理想的なワックスがあった!と見つけた時には感動してました!

また、鏡面した部分をぶつけたりして空いた溝部分の修正にも優秀かと思います。

元のワックスとの結び付きも良いので有効的です。

塗ると同時に押し潰しながら横にずらしながら塗ると効果を発揮しやすいかなと個人的には思うので、ぜひ一度使ってみてください。鏡面磨きの世界が広がると思います。



 

|これからの季節の革靴の保管についてアドバイスお願いします

 

私の場合、基本的には開放的な状態のシューズラックで保管し、全ての靴が見える状態で靴のつま先は自分側に向けて置いています。

毎日靴を選ぶと同時に、靴の状態をチェックしながら、履いていない靴も管理もできるので効率的なので。

最低限、可能な限り通気を確保する!ということを意識していただきたいですね。








インタビュー内容は以上です。


今回の記事を読んで、

「大平さんの靴磨きを体験したい」
「中古靴の試着をしてみたい」

という方は、店舗についての詳細をご覧いただけます。

次回のインタビューもお楽しみに。



 

 

Chett


・SNS
Instagram→chett_shoes
SHOE SHINE→shoeshine.ohira

・HP
https://chett.shop

・店舗情報

Chett(チェット)
住所:〒161-0035
東京都新宿区中井1-9-9-1D
営業日:毎週木曜日〜月曜日(火水定休日)
営業時間:12:00-19:00
「中古革靴販売・靴磨き・靴修理」








 


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