ツヤを出すより大切なこと~ALDEN~
横浜店 2023年02月24日
こんにちは。横浜工房の中島です。
自宅で靴を磨いていても、なかなかツヤが出ないという相談をよく受けます。
ツヤが出ない原因はいくつか考えられます。
今回はオールデンのコードバンを例に説明します。
コードバン自体は新品時からある程度のツヤ感を感じると思います。
だからこそ、ツヤが出ないと気になってしまうのかもしれません。
原因その①
新品時にいきなり汚れ落としで擦ってしまった。
履き下ろし前のメンテナンスとして、汚れ落とし(この場合はステインリムーバーを例にお話します。)を使用するのは間違えではありません。
ただステインリムーバーを染み込ませた布で力強く革の表面を擦ってしまうと、革の表面の荒れに繋がります。
これだけは避けたいですよね。
赤ちゃんの肌を拭いているように優しくがポイントです。
あとは無理に汚れ落としを最初から使わない方法をとっても良いと思います。
原因その②
クリームの塗布量の問題です。
靴クリーム(乳化性・油性)は塗れば塗っただけツヤに繋がるものではありません。
革にも塗布されたクリームが浸透する限度があります。
塗り過ぎ、少なすぎと判断が難しいと感じる場合は少ない塗布量から試すのをおすすめします。
少量を全体に塗る→ブラッシング→量が少ない場所は乾燥したような感じが見られる、またはツヤが弱い→再度クリームを塗布 ※少ないと感じた箇所のみ
この流れが失敗が少ないと思います。
原因その③
ブラッシング。
一言でブラッシングと言っても難しいです。
1.クリーム塗布後にそもそもブラシをかけていない
2.ブラッシングはしているが、力が弱い。※毛がしなるくらいの力はかけても大丈夫
3.素材に適したブラシを使用していない。
例:馬毛ブラシはホコリ落とし、コードバンのツヤだしに適したブラシです。
スムースレザーに対して馬毛でツヤだしを行っても大きなデメリットはありませんが、豚毛ブラシでブラッシングするよりも時間がかかってしまったり、ツヤが出にくく感じることもあります。
今回は大きく3つに分けて説明しました。
その中でも原因その①に挙げた『汚れ落とし』は特に多い原因です。
例に挙げたのは新品時のステインリムーバーを使用したことによるトラブルでしたが、靴磨きを続けていく中で、汚れ落としを行わずにクリームを重ね塗り続けることもツヤが出ない原因になります。
ツヤがでないなとお悩みの方の解決のヒントになればと思います。
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