時間をかけなくても、靴は綺麗に磨ける
こんにちは。銀座工房の寺田です。
みなさま、洗濯はお好きでしょうか?
私は日々の洗濯が結構楽しみでして、色々な道具を試したり、洗い方を試行錯誤するのが趣味のようになっています。
洗濯は洗剤や洗濯機を変えなくても、水量や時間の設定を変えるだけで、自分好みの仕上がりにできます。
たとえば、脱水時間を短くする。
これは、シャツなどを洗いざらしで着る方にはおススメの設定です。
脱水時間を短くすると、洗濯物にシワが入りにくくなります。あとは干すときに、手で軽くシワを伸ばしておけば、アイロンをかけなくても気持ちよくシャツに袖を通すことができます。
さて、実は靴磨きでも、作業における時間を少し見直すだけで仕上がりに変化が出ることがあります。
クリームを塗ったあとは、時間を置く?
靴磨きの基本は、以下①〜⑤の流れです。
①ブラシをかけて汚れを落とす
②クリーナーで拭く
③靴クリームを塗る
④ブラシをかけてツヤを出す
⑤乾拭きをする
この流れのなかで、時間に注意していただきたいのは③と④の間です。
ここでは、革靴にクリームを染み込ませるために、たっぷり時間(1〜2時間ほど)を取る方もいらっしゃいます。
しかし、ムラなく綺麗に仕上げるには、あまり時間を取らない方が良いのです。
ムラなく磨くには、短時間で
靴クリームを革靴に塗ったあとに時間を置くと、クリームが革に良く染み込んで、革靴のコンディションアップになりそうです。
実際、私が革靴を磨くときには、クリームを塗ってから数分間放置することもあります。
しかし、いつでもクリームを塗ってから時間を置くわけではありません。(時間を置くかどうかは、革のコンディションやクリームの種類によって決めています)
それは、時間が経過することで革に塗ったクリームが固まり、ムラになってしまうことがあるからです。
クリームを塗ってからブラシをかけるまでの時間は、1〜2分くらいを目安にすると良いです。
この時間であれば、塗ったクリームが乾き切ってしまうことがなく、ブラッシングだけでもクリームが靴全体に綺麗に馴染んでくれます。
「そんな短い時間ではクリームが革に染み込まないのでは?」と思われるかもしれませんが、心配ありません。
靴クリームは革に塗った時点で、きちんと吸収されています。
クリームを塗ったら、時間を置かずにブラシをかける。
ムラなく靴を磨くためのコツとして、ぜひ、覚えておいていただきたいポイントです。
時間をかけなくても、靴は綺麗に磨ける
クリームを塗ったあとに限らず、靴磨きのなかで時間を置く必要がある工程は、実はほとんどありません。
ですので、基本的な靴磨きであれば、10〜15分ほどで仕上げることができます。
くたびれていた靴が10分で綺麗になる様は、なかなか気持ち良いものです。
そんな靴磨きの爽快さを、みなさまの日常に取り入れていただければ幸いです。