ニュートラル(無色)のクリームを使うとき～例を交えてご紹介～

こんにちは。
日本橋工房の岡嶋です。

靴磨きをするときにニュートラル(無色)のクリームは使いますか？
私はニュートラルのクリームが好きで良く使います。

今日はどういった時にニュートラルのクリームを使っているのか2足の例を交えてご紹介いたします。
まずは写真をご覧ください。

この靴を見たときにニュートラルのクリームで仕上げようと思いました。
その理由は2つあります。

・全体が色褪せているというよりも乾燥が気になる
・傷やスレも無く、補色する必要がある箇所がない

それではニュートラルを使って磨いた後の状態を見てみましょう。

革にクリームの水分、油分が入り込むことで乾燥も解消されて革が潤いましたね。

また、色付きのクリームは塗っていませんが、全体の発色がグッと良くなりました。

続いて、2足目はこちらの靴。

履きジワやつま先のスレなどを見ると
1足目よりも履いている感じがありますね。

この靴はお持ち込み頂いた際にこんなご質問をしました。

「良いエイジング(経年変化)して良い色になっていますが、色褪せてきたのが気になる、濃くしたいなどはございますか？」

上記の質問をお聞きしたのは、
この靴もニュートラルのクリームで仕上げたら綺麗になりそうだなと思ったからです。

1足目をニュートラルで磨いたことを考えると色付きのクリームを使うのかなとも思いますが、
今回の靴はなぜニュートラルを選択したのか。

その理由は以下の3つです。
・珍しい革の色
・良いエイジング
・良い革だからニュートラルだけで発色が良くなり、この靴の良さを引き出すことが出来そう

そしてお客様からも今の雰囲気を活かしたいとご依頼頂いたので、ニュートラルを使って磨きました。
それでは磨いた後の写真を見てみましょう。

雰囲気も変わらず発色が良くなっていますし、細かいスレや傷なども解消しています。

このビフォーアフターはニュートラルの力が良く分かりますね。

ちなみにニュートラルのクリームを選択するときは他にもあります。
例を挙げれば様々ですが、この辺は定番でご案内しています。
・新品の靴をプレメンテナンスするとき
・ロングブーツの足首より上の筒部分
※ロングブーツの筒部分は、洋服と擦れて色移りする可能性が高くなるためです。

今回はニュートラルの靴クリームを使うのはどんな時なのかを
ご紹介していました。

靴を磨くとき、新しいクリームを買うときの参考にして頂ければ幸いです。

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